鎮鳴鍼 耳鳴り、難聴、めまいなどの内耳疾患対策

素問霊枢に「腎気は耳に通じる。腎和せば則ち耳はよく五音を聞く」と記されています。つまり、耳は腎と深く関係し、腎の機能が平穏ならば聞こえが良くなるということです。

東洋医学での腎とは、生命力の源を貯蔵しているところを指します。現代医学では腎臓は体内の水分やミネラルの調節をおこない、尿を作るところですが、東洋医学でいう「腎」を現代医学的に解釈すると、ホルモンを調整している脳の視床下部や下垂体、副腎皮質といった内分泌系や、生命の根源である生殖器系などの働きを担っているものと考えられます。腎は老化や疲労などによって機能が低下します。したがって、年を重ねると個人差はあれ、誰でも腎虚の症状が出てきます。腎の弱りは耳の疾患として現れることが多々あります。耳鳴り難聴めまいといった耳の不調の他に白内障や老眼、のぼせ、手足のほてり、喉や皮膚の乾燥、足腰の脱力感、むくみ、精力減退といった症状が起こることが特徴です。
現代医学でも耳鳴りや難聴は、ステロイド剤投与などの初期治療に反応しないと、慢性化して治りにくくなります。
耳の奥からキィーンあるいはジィーという音が絶えず聞こえてくれば、心身ともに滅入ってしまいます。特に就寝時の耳鳴りは不眠の原因ともなります。更に耳鳴りは難聴を伴うことが多いのです。テレビの音を大きくすると、家族から文句を言われることがあるのではないでしょうか。ご本人も好きでボリュームを上げているわけではないので、さぞかしお辛いことでしょう。

ストレスや薬剤の後遺症、老化など、耳鳴りや難聴を発症に導く誘因は様々です。
酸化反応とか、グルタミン酸の過剰放出などが直接的な原因と言われるようになりましたが、いずれにしろ、耳の一番奥にある内耳に問題があるケースが圧倒的です。

耳鳴りの区別

耳鳴りは大きく分けて 生理的耳鳴り、他覚的耳鳴り、自覚的耳鳴りの3種類があります。

生理的耳鳴り: 無音状態で「シーン」という耳鳴りを感じるもので、これは健常な反応である。聴覚の異常でも、病気でもない。
他覚的耳鳴り: 外部からでも聴取可能な、実際に聞こえる耳鳴りである。
しかし、これは聴覚の異常ではなく、筋肉の痙攣や血管病変の拍動などによるものだと言われている。
自覚的耳鳴り: 実際には音がしていないのにも関わらず、何か聞こえるように感じるというもの。本人だけが断続的あるいは継続的に認識している音であり、片耳もしくは両耳で鳴る。 自覚的耳鳴りを訴える人の大多数が、脳腫瘍や頭部外傷、顎関節異常等を原因とする器質的疾患ではなく、特発性(原因不明)です。ただ、やはり内耳の蝸牛管や前庭、骨(三)半規管の機能不全が深く関わっており、精神的な影響が症状の悪化に拍車をかけるようです。

考えられる対処方法

内耳の炎症を抑え、浮腫を改善する
内耳の血流を良くする
内耳を支配している神経を強化する
老化現象を遅延させる
精神を安定させる

したがって、治療の主眼は、いかに内耳の機能低下を改善させるかということになります。 そんな耳鳴り難聴に効果的なのが、「鎮鳴鍼」 と呼ばれる当院独自の鍼灸治療なのです。

東洋医学では、激しい耳鳴りはストレスの影響を受けやすいとされている肝の機能の変調と言われています。根底には内耳の機能を司る腎の老化や弱りがあります。腎は耳と密接な関係があり、老化や虚弱により失調するとされています。特に慢性に続くセミの鳴き声のような低音の耳鳴りは腎の変調が深く関わっています。

したがって、症状に合わせ肝や腎の調整するツボを利用するのは当然です。その他、内耳の血流を悪化させる肩や首のコリをほぐすツボにも鍼治療を行います。次に、経験的に内耳の血流を良くすると言われているツボに刺激を与えます。これらの施術により内耳の血流が増加し、内耳神経と呼ばれる聴平衡神経や聴神経の栄養状態を改善するとともに、老廃物の排出を促し、回復に向かわせます。

鎮鳴鍼

また、耳鳴りの不快感は人によってかなり異なります。眠れなくなる程の人もいれば、全く気にならず熟睡できる方もいます。これは大脳皮質での処理の仕方で左右されるのではないでしょうか。

耳鳴りは気にせずとも良いと判断すれば、記憶を司る大脳辺縁系は不快とは感じなくなります。逆に警戒すべきと判断すれば、緊張や嫌悪、不安といったストレスをもたらします。
これが、大脳において耳鳴りの音を増幅させていると考えています。
これらの推論は、「活脳鍼」による脳の鎮静化という臨床データからもたらされています。

特に「活脳鍼」のうちでも鎮静的に作用する唇鍼と右眼鍼による刺激は効果的です。

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