なかよし漢方堂

脳梗塞・脳出血・脳挫傷などの後遺症として発症する片麻痺や言語障害、眼球運動不全、嚥下障害などの改善には、「活脳鍼」と呼ばれる特殊な治療法を用いています。

これらの後遺症に関しては、「微動だもしない手足が、ものの15分ぐらいの治療でスムーズに動かせるようになった」、「続けているうちにモゴモゴせず即答できるようになった」、「眼球の位置が元に戻った」、「感覚が甦ってきた」など、多くの方から喜びの声を頂戴しています。

活脳鍼

脳梗塞や脳出血、クモ膜下出血は、どれも死亡率が高いという特徴があります。また、生還しても、手足の麻痺や言語障害、嚥下障害、眼球運動障害、物忘れなどの後遺症に悩まされるケースが多いという重篤な疾患です。

東洋医学でも古くから脳卒中を重篤な疾患として捉えています。
1000年以上も前に書かれた様々な医学書に発症の原因から治療法まで詳細なる記述があります。

例えば、東洋医学の聖典と云われる「素問」には、「帝曰、人之肉苛者、雖近衣絮、猶尚苛也。是謂何疾。岐伯曰、栄気虚、衛気実也。栄気虚則不仁。衛気虚則不用、栄衛倶虚、則不仁且不用、肉如故也。人身与志不相有、曰死。」とあります。

つまり、脳卒中は、身体の機能が弱ったときに発症する。あるいは、脳卒中は栄養の過不足や心身の疲労により、生体の恒常性を維持させる作用を持つ気血と呼ばれる一種のエネルギー体の循環が悪化したときに発症すると言っているのです。 更に肉体が強くても生命力が弱いと死んでしまうと付け加えています。まさに脳卒中の恐ろしさをあらわしています。

その対策として、昔から鍼灸治療が果たす役割は大きく、鍼灸師のバイブル本と言われる鍼灸大成には、「乾坤生意 凡初中風,跌倒、卒暴,昏沈、痰涎,壅滞、不省人事、牙関禁閉、薬水不下。急,以三稜鍼、刺,手十指,十二井穴、当去,悪血。又治,一切暴死,悪候、不省人事、及絞腸、乃起死回生,妙訣。」
更に、「中風、風邪入腑、以致、手足不遂 百会、耳前髪際、肩髃、曲池、風市、足三里、絶骨。凡覚、手足麻痺、或疼痛、良久、此風邪、入腑之候。宜灸髃、此七穴。病在左灸右、在右灸左。候、風気軽減、為度」

意訳すると、乾坤生意という本には、突然中風に倒れ、意識なく、痰が気道を塞ぎ、人事不省で歯を食いしばり水も薬も飲めなくなったら、両指の先端にある10カ所のツボに鍼を刺し、滞った血を取ると、起死回生します。更に手足の麻痺や痛みが続くのは、脳卒中の可能性が高いので、症状が左にあれば右の、右にあれば左の百会、耳前髪際、肩髃、曲池、風市などの7つのツボに症状が落ち着くまでお灸しなさいということになります。

他の項には、指や手首、肘などの屈曲伸展運動ができないときは外関や手三里、癲癇や痙攣があれば印堂、眼球が天井を向くようだったら顖会、足の知覚麻痺があれば陽稜泉に鍼灸しなさい、更に症状に合わせて、手や足、背中のツボにも鍼灸しなさいと記されています。

当院では、「活脳鍼」を行う際、上記のような古典的な治療法も取り入れ、最善と思われる治療を行っています。

健やか鍼

「活脳鍼」がダイレクトに脳に刺激を与え、更に脳の感覚野に手足末端からの刺激が伝わることで、運動機能の回復を早めるからです。
また、ご自宅でも家庭用のツボシールを「活脳鍼」のツボに貼ってもらい、その状態でリハビリをしてもらうこともお薦めしています。
「活脳鍼」のような強い刺激は与えられませんが、それでも手足の動きが楽になりますので、効率的なリハビリができます。

更に、「活脳鍼」は、臨床的に思考力向上や軽度認知症の改善にも効果が認められます。

学生さんからは単語や年号を思い出しやすくなり、問題を解くスピードが速くなったので、試験の成績が上がった、と言われ、また、社会人の方からはPCやプレゼン資料作成などの作業がスムーズになったなどと言われているからです。

また、軽度認知症の患者さんにおいては、短期記憶力や計算力の向上、不安焦燥、睡眠障害に改善がみられます。

更に軽度認知症の患者さんに対しては、「活脳鍼」の他、手足の末端にあるツボにも治療しています。その際、いろいろな質問(その日の出来事や簡単な計算など)も行います。

また、ご自宅でも家族の方に次のことをお願いしています。
1. 家庭用のツボシールを「活脳鍼」のツボに貼ってもらいます。
2. その上で、じゃんけんのグーとパー(手指の屈伸運動)を繰り返します。
3. この状況で、長谷川式簡易知能評価スケールに記載されている質問に答えてもらいます。難しければ、簡単な足し算や引き算を質問してもらったり、あるいは日頃の出来事(朝ごはんの内容やテレビのニュース、人の名前など)を尋ねてもらったりしています。

脳の機能に問題のない学生さんや社会人の方でしたら、「活脳鍼」のツボを指で指圧しながら、問題を解いてもらったり、何かを創造することを考えてもらったりします。但し、この場合は間歇的な指圧が必要です。

これは、古くから縫い物や、将棋、お手玉、ピアノなどで手先を動かすことや、素足で下駄を履き、色々な景色を眺めたり、自然の音を聴いたりしながら散歩することが認知症の予防に役立つと言われているからです。また、最近歩行運動中に簡単な計算をさせることにより認知症の悪化を抑制するというリハビリ法も紹介されています。

つまり、手足末端に刺激を与えた状態で、見たり聞いたり嗅いだりし、それらから得られる情報をもとに分析・理解・行動することで、認知症が抑えられることを意味しています。

その他、軽度うつ病にも「活脳鍼」は効果をあらわします。

何事に対しても興味が薄れ、一日中気分が落ち込み、心が不安や悲しみ、焦りといったマイナス的な感情で一杯になっている方が急増しています。うつ病です。
なかには眠れない、食欲がない、頭が回らない、身体のどこかが痛むなどの症状を併発している場合もあります。

特に辛いのが不眠で、寝付きが悪いどころか、夜中に何度も目が覚めてしまい、仕舞にはウツラウツラの状態で朝を迎えてしまう方もいます。

うつ病は、遺伝的な要素も十分にありますが、精神的ストレスや身体的ストレスが重なると、発症しやすいと言われています。
また、性格が弱いというよりも、優しく真面目な方に多いようです。

活脳鍼の臨床では、意欲の低下や身体化現象、早期覚醒などの症状にも改善がみられています。

但し、うつ病や不眠症が改善したとしても、心療内科などで処方されている薬剤の服用を急にやめることは出来ません。これらの疾患に用いられる薬剤の多くは反跳不眠などの離脱症状をあらわすからです。医師の指導に従うのが肝要です。

「活脳鍼」の効果を更に高めるアロマとオルゴール

みなさんは、良い匂いを嗅いだり、好きな曲を聴いたりして、気分が落ち着いたり明るい気持ちになったりした経験はありますか?嗅覚や聴覚がもたらす心理的な作用と、それらの刺激が脳にもたらす作用を活用して、さらに活脳鍼の効果を高める為、当院では『アロマ』と『オルゴール』も取り入れて治療を行っております。

脳のなかには、身体の生命維持に関する重要な『大脳辺縁系』という中枢があり、視床下部と連携しながら自律神経や内分泌機能の調節や本能行動の制御を行っています。また、大脳辺縁系に含まれる海馬は、脳の中心部分から側頭葉に向かって触覚のように伸びて「短期記憶・新しい情報」の保存場所、側頭葉は「長期記憶・過去の記憶」の保存場所といわれています。

匂いは、鼻から入ると脳で『におい』と認識される前に、直接この大事な機関である大脳辺縁系へと伝わります。これが他の感覚とは大きく違うところで、嗅覚刺激が『におい』と認識される前に生理反応に直結できる為、自律神経や身体機能の調整にすばやく対応し、また過去の記憶と結びつけ気分に作用したりと、心理的効果も高いといわれています。

つまり、良い匂いを嗅ぐことで大脳辺縁系が刺激され、心理的な効果が働きリフレッシュ&リラックス効果が得られ、また匂いの刺激が記憶の形成の中枢である海馬へ伝わると、自由に手足を動かしていた過去の記憶を蓄積している側頭葉へも伝わり、結果、活脳鍼とアロマで側頭葉が活性化し、過去の情報が抽出しやすくなります。

活脳鍼

尚、当院では活脳鍼の効果を高める為、『ローズマリー』と『レモン』、『イランイラン』の香りを利用しています。ローズマリーとレモンの精油自体に脳を活性化させる効果があり、イランイランには、興奮時に放出されるアドレナリンの流出を抑えて、不安や怒りを取り除き緊張感を和らげたり、ホルモンのバランスを整える効果があります。ただ、イランイランは人によって好き嫌いがはっきり分かれる匂いのため、この香りが好きな方にのみ心理的作用が望めます。
尚、ローズマリーとレモンをブレンドした香りは、脳を活性化させる効果がある為、認知症予防にも効果的であると報告されています。認知症予防目的で使用する場合は、ローズマリーとレモンをブレンドした香りを昼用(午前中2時間以上)に使用し、安眠効果のあるラベンダーとリラックス効果のあるオレンジをブレンドした香りを夜用(就寝1時間前から2時間以上)に使い分けることで、神経細胞の活性化と鎮静化の刺激で脳の活性化が期待出来るそうです。
ご興味のある方は、是非活用してみて下さい。

さて、『オルゴール』ですが、オルゴールの響きの中には高周波と低周波が含まれています。この響きは生命の中枢ともいえる脳幹と自律神経の中枢である視床下部の血流を回復させ、神経とホルモンの分泌を正常にする力があると考えられています。つまり、オルゴールの音色は自律神経とホルモンの分泌を正常にし、心身をリラックスさせる効果が期待できます。尚、脳がリラックス状態にある時、脳内にはα波という脳波がみられ、α波は脳の機能が正常であり、集中力・記憶力がアップする状態といわれています。また、オルゴールのように言葉のない音楽の刺激は、活脳鍼の刺激と一緒で、『右脳』に届く為、さらに集中力・記憶力の向上にも効果的です。集中力の不足は、血液の循環不良から神経細胞に十分な栄養素や酸素が届かない為に神経伝達物質がうまく伝わらないことから起こるとも考えられています。オルゴールを聴くことで、脳内の血流を回復し心身の恒常性を取り戻し、また右脳を活性化させることで集中力・記憶力の向上も期待出来る為、自然治癒力を高める予防医学として、近年ではオルゴール療法が期待されているそうです。

以上により、五感を刺激してさらに活脳鍼の力を最大限に発揮できるよう、当院では『アロマ』と『オルゴール』を取り入れて治療を行っております。

脳を活性化させるだけではなく、悲観的な気持ちを取り除いたり、元気だった頃の過去の記憶を甦らせることを目標に、『活脳鍼』はさらに発展するかもしれません。

活脳鍼の臨床例をご紹介します

■ 活脳鍼の作用機序に関しては詳しくはコチラ。 >>
■ 関連するホームページの“龍ちゃんの健康講座”でも紹介しています。 >>

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