「肺兪と風門」

 

東洋医学では、秋を肺の季節と呼んでいます。ですから、日頃呼吸器に問題のある人は、喘息や気管支炎になりやすく、風邪もひきやすいのです。これらの呼吸器疾患で頻繁に我々が使うツボが風門や肺兪です。この肺兪や風門は第7頚椎の斜め下にあります。正確なツボの位置はツボ辞典で確認してください。

今から800年以上も前の中国の出来事です。名医王執中が弟の喘息による呼吸困難を、これらのツボに火針を刺入して即時に治したという逸話が残っています。火針とは、焼いた針を治療に使うことです。針治療とお灸の治療をミックスしたような治療法です。また、これらのツボの効能は現代の中国医学でも確かめられています。肺兪や風門に刺激を与えると、気管支が拡張して呼吸を楽にすることができるとウサギの実験で解っています。また、気管支の粘膜のせん毛運動を活発にして、痰を出しやすくもするようです。ただし、これらのツボは押して痛みや痺れなどの違和感がなければ効果が甘いと言われています。われわれの臨床でも同じ結論です。ただ、呼吸器に異常があれば殆どの方が違和感を訴えます。風邪のときも嫌な感じがします。ですから、呼吸器疾患だったらどんな病気でも使う価値は十分あります。先日、来院してすぐに喘息の発作を起こした患者さんがいました。外は暑く、治療室は冷房が効いていましたので、急激な温度変化が喘息発作の原因でしょう。すぐにこれらのツボに針灸治療を施すと、ものの数分でおさまってしまいました。まるで、ステロイドの吸入薬を吸ったようでした。皆さんが利用する場合は、毛ブラシで肺兪や風門あたりの皮膚を叩くと良いでしょう。喘息の発作や風邪の予防でも良し、実際に呼吸器の病気になってしまった後でも効果はしっかり得られます。多少痛みを感じるぐらいの力で叩くと良いでしょう。後で皮膚が赤くなりますが、ホカホカして気持ち良くなります。寒風摩擦のようにタオルで擦るよりも遥かに効果的です。

詳しく知りたい方は、スタッフにお尋ねください。

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