脳梗塞や脳出血の治療

生死を別ける早期の治療

日本の救急医療はシステムや医療機関による格差の問題はありますが、世界でトップクラスの水準です。
そのため、脳梗塞や脳出血の死亡率も低下してきています。
優れています。

救急医療

日本の救急医療は海外からも称賛されるぐらい高い水準にあります。1964年以降分け隔てなく誰でもが適切な救急医療が受けられるように体制が拡充されてきました。また、応急的な処置ができるように救急救命士制度も創設されるに至っています。そのため、脳梗塞や脳出血の死亡率も低下してきているのは事実です。但し、医師不足や設備の問題などで患者のたらい回しが問題になっています。特に脳梗塞や脳出血などの脳卒中は迅速に適切な救急処置が生死を別けます。
早い段階で初期治療を受けられず尊い人命を失うこともあります。大変不幸なことです。したがって、住所地の救急医療体制を事前に把握しておくことが必要です。脆弱な場合は、市民ひとりひとりが市政に改革を要望することです。

脳梗塞の治療法

救急救命室に運ばれると、まずは呼吸や脈拍、血圧、体温などの基礎的なデータを集めます。基本的の生理反応を正常にすることで、予後や治療の反応性を高めます。血圧が高ければ降圧剤、頻脈ならばβ遮断剤、発熱があれば解熱剤などの薬剤で安定させます。特に発熱は予後を悪化させる大きなファクターとなりますので、解熱は必須です。
次に急性期の本格的な治療ですが、脳梗塞の中心部は血流が再灌流しないと1時間ぐらいで壊死を起こしてしまいます。周辺部は更に数時間耐えられますが、機能低下は免れません。したがって、一刻も早く、詰まった血栓を溶かして血流を再開させなければなりません。血栓を溶かす方法ですが、一般的に4種類に大別されます。経静脈血栓融解療法や経動脈内血栓融解療法、血管内治療、抗血栓療法と呼ばれています。どこの救急病院でも第一選択枝とされるのは経静脈血栓融解療法です。
経静脈血栓融解療法はt-PAという血栓を溶かす薬剤を手足の静脈から点滴して、詰まった血栓を流すということになります。もともとは心筋梗塞に使われてきましたが、脳梗塞も同じ虚血性疾患ということで臨床に応用したところ、回復する例が多いので、脳梗塞にも応用範囲を広げたのです。
但し、発症後3時間以内に行わなわなければならないという原則があります。時間が過ぎれば過ぎるほど効果が薄れてしまいます。血栓が溶けにくくなるということと、脳細胞の壊死が進んでしまうということが理由です。脳細胞の壊死が広範囲に及ぶと、強い浮腫が生じ、脳を圧迫して、健康な組織にも損傷を与えてしまいます。
また、正確な診断も求められます。t-PA(プラスノミノーゲン活性化因子)には強い血栓融解作用がるととともに出血傾向という不利益な面もあります。脳梗塞でも血栓が原因でなければ、効果が期待できません。それどころか脳組織の破壊が広がり回復不能になってしまう可能性があります。
更に脳が壊死すると、続発性に浮腫を起こし、健康な脳を圧迫して損傷が広範囲に及んでしまいます。この場合は生命にかかわりますので、手術という選択もあります。
その他、症状が軽いい場合は、内服の血栓溶解剤や抗血小板剤、抗血栓剤などの投与で経過を観察することもあります。

脳出血の治療法

一般的に脳出血は脳梗塞より病状の進展が早いと言われています。血管から漏れ出した血液が固まり血種となり、周囲の脳細胞を圧迫するとともに浮腫を起こし、二重三重に脳組織を損傷させてしまいます。したがって、絶対安静のもとに止血剤や抗脳浮腫剤の投与、血圧のコントロールを行います。通常、血種の増大は6時間程度で収まりますが、脳の浮腫は3日後あたりから強くなり、1~2週間目ぐらいがピークとなります。ですから、血種が収まったとしても安心してはいられません。
外科的治療としては、開頭して血腫を取り除く方法と、ドリルで頭蓋骨に穴を開け、そこから血腫をバキュームする方法があります。近年は、後者を選択する医療機関が増えています。
また、脳出血では、てんかん発作や発熱、消化管出血などの後遺症の心配があります。手足のマヒや拘縮も強くあらわれる傾向にあります。容態が落ち着いても予断を許せません。
なお、くも膜下出血も脳出血に含まれます。くも膜は脳の表面をおおう膜で、その下を走っている太い動脈から出血した場合を指します。この動脈は脳全体に栄養や酸素を送り届けています。太い血管からの出血、脳全体の栄養血管という条件がありますので、くも膜下出血は脳出血の中でも死亡率が高くなっています。また、動脈硬化のある中高年年齢者のもならず、若年層にも多発しています。これは、くも膜下出血の原因で最も多いのは脳動脈瘤破裂だからです。脳動脈瘤は遺伝的に発生することが多いので、年齢を問わず発症するのです。一般的な脳出血の管理や治療が必要なのは言うまでもありませんが、破裂した動脈瘤をクリップでとめる手術や、カテーテルを利用して出血している部分にコイルを巻き付け止血するという外科的な治療で救命しています。

これらの治療により回復したあと、もし後遺症が残っていれば、約6ヵ月間専門的なリハビリを保険で行います。それでも回復しない場合は自費でもリハビリになることが多いようです。

当院独自の治療法を知りたい方は次をご覧ください。
■活脳鍼
■川平法を併用したリハビリマッサージ

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