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Month: 12月 2018

りゅうえい健康通信―食養生 「葉酸」

「葉酸」

米国では脳卒中や、心臓の血管系の病気が多いことはよく知られています。食習慣が大いに関係しています。最近、葉酸を多く含む食物が脳や心臓の血管障害リスクを下げるという調査報告が米国からありました。

米国では従来より1日当り400μg(マイクログラム)の葉酸をとることが推奨されていますが、調査結果では次のことが述べられています。「1日当り300μg以上の葉酸をとる人は136μg未満の人に比べて、脳卒中で20%、心臓血管の病気で13%、これらの病気にかかる危険度が低い。」

葉酸は柑橘類、穀物、インゲン、トマト、ホウレン草、レタス等緑黄野菜に含まれています。葉酸はホモシスティンというアミノ酸の代謝をおしすすめます。ホモシスティンは動脈硬化を起こす危険因子です。従って、葉酸はホモシスティンの代謝をよくすることで血管に良い影響を与えるのです。

さて、この調査は20年かけて行われました。テーマは「食事中の葉酸摂取量と脳・心臓血管系疾患との関係」となります。27~74才の米国男女約9,800名、調査開始時で脳・心臓血管系の病気のない人が対照です。調査する項目には、糖尿病歴、収縮期血圧、コレステロール値(血中)、BMI(ボディー・マス・インデックス=肥満度)、娯楽目的の身体活動度、教育の程度、喫煙等も上がっています。こうした多数の調査項目の中から、脳・心臓血管疾患は葉酸の摂取量が増すほど、その発症の危険度が低くなるという関係がでてきたのです。

この調査からは葉酸の適当な摂取量は明示されていませんが、300~400μgの葉酸(1日当り)をとるようにとのコメントがありました。尚、米国心臓協会の1日当りの葉酸摂取量は、成人400μg、妊婦600μgです。

詳しく知りたい方は、スタッフにお尋ねください。

りゅうえい健康通信―食養生 「菜食は細胞の寿命をのばす」

顔を鏡に映して見る――皮膚がたるみ全体にしまりがなくなっている。老化したとわかる。が、「生きものが老化した」とわかる最も本質的な現象はというと、それは生殖能力の消失であるようです。「腎陽・腎陰の虚」という表現によって生殖能力の衰え及びこれに関連する現象をとらえる医学体系もあります。ヒトは無数の細胞から構成される多細胞生物ですから個全体が老化する時はこれを構成する細胞も老化していないわけはなかろうと推察できます。細胞は細胞分裂という現象をくりかえして増殖し次世代の細胞を生んでいきます。この細胞分裂は何回(=何世代)かくりかえされるとそれから先は分裂しなくなります。この細胞分裂をおこさなくなることを「細胞の老化」としています。

 

細胞分裂は何故おこらなくなるのか。細胞には核という遺伝情報(DNA)が集合している構造物があります。細胞が分裂する時期に入ってくると、核は形を変え複数の棒状の染色体という構造物になります。この染色体がついに2つに分裂し、2つの次世代の染色体となり核を形成し、次世代の細胞に分かれます。この棒状の染色体の先端には特別の配列をとるDNAがあり、テロメアと名づけられています。テロメアは細胞分裂がおこる度毎に少しずつ短くなり、この短縮分の修復がおこれば細胞分裂は続くのですが修復がおこらないと、あるところまでで細胞の分裂はおこらなくなります。テロメアの長さの短縮分をもとの長さにもどす働きをする酵素(テロメアーゼ)がありますが、この酵素は幹細胞、生殖細胞、免疫系の細胞、ガン細胞などでは活性が高いのですが私達の身体を構成する大部分の細胞ではその活性がないのです。―――従って時間の経過とともに、老化した顔が生じてくることになるのです。

 

体内でおこる酸化や炎症はテロメア長の短縮を促進したり、テロメアーゼの活動を抑制しますので、この状況をおこす肥満、インスリン抵抗性、メタボリック・シンドローム、慢性的な情緒上のストレスはテロメア長短縮の促進につながります。メタボリック・シンドローム(肥満、インスリン抵抗性が含まれる)、情緒ストレスをもたらす主な原因は私達の生活スタイルにあります。赤身の肉、加工肉、甘味のおかし類、フレンチフライ、精製穀粒などの食材或は食品、運動不足、慢性的な精神心理的ストレス―――これらは現今の私達の生活スタイルです。となると、この逆の生活スタイルが必要ということです。―――野菜食、全粒穀物、マメ類、魚、脂肪は全カロリーの10%、魚油(3g/1日)、ビタミンE(100国際単位/1日)、ビタミンC(2g/1日)、食物繊維、亜鉛、葉酸、セレニウム(200マイクログラム/1日)

 

筋肉を動かす運動(エアロビック運動);1日30分歩行週に6日

 

ヨガ、瞑想、呼吸法、ストレッチ、リラクゼイション;1日60分週に6日

 

これはなかなかに持続しにくい。ですが、これをみると従来いくつかの疫学調査で報告されてきた、病気にかかりにくくし天寿をまっとうする生活スタイルと一致するものです。健康で寿命をのばすと指摘されていた生活スタイルは細胞レベルでも同様に寿命をのばしていたのです。

 

文献

 

LANCET ONCOJOGY  Vol.9,November 2008,1048‐1057

詳しく知りたい方は、スタッフにお尋ねください。