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Month: 3月 2019

りゅうえい健康通信―食養生「カルシウムサプリメントについて、ある国際シンポジウムでの意見」

「カルシウムサプリメントについて、ある国際シンポジウムでの意見」

ある国際シンポジウムで一つの報告がなされました。「骨を強化するためのカルシウムサプリメントの一つである炭酸カルシウムは、骨形成に必要なリンの吸収をさまたげる」という報告です。骨粗鬆症の治療をうけている人で1日当たり1,000~1,500ミリグラム(mg)のカルシウムを補強している場合、最大500ミリグラムのリンとカルシウムは結合する可能性がある。

米国では現在1日700ミリグラムのリンを食事からとることがすすめられているが、もし1,000~1,500ミリグラムのカルシウムを炭酸カルシウムでとっていると700ミリグラムのリンのうち500ミリグラムが吸収をさまたげられることになる。そこで一つの方法としては、カルシウム単独のサプリメントよりリンを含有するカルシウムサプリメントの方が望ましい。リン酸カルシウムの使用は一つの方法では?といった内容のものです。

以上の報告では炭酸カルシウムがどのようにしてリンの吸収阻害をするのかそのメカニズムについて何も語っていません。ところで現在慢性腎不全の方々は透析療法という治療を受けています。いわゆる人工腎臓で、自分の腎臓が働かなくなったため、そのかわりをさせるものです。これによって自分の体に不要になった物を体の外に出してしまうのですが、自分の腎臓のように極めて便利に働くわけではありません。私達の腎臓は不要なものを排出するだけではなく身体に必要なものは排出しない或は排出の量を調節するなど大変に微妙な働きをしています。

その例がカリウム(K)、カルシウム(Ca)、リン(P)などです。人工腎臓ではこれのものは当然排出するようにはなっていますが、透析は1日おきにやるものですから、次の透析までにはこれらのものは体内にたまってしまい、しばしば身体にとって安全な量をこえてしまいます。(本来身体に必要なものでも過ぎたるものはなんとやらの例です。)そこで体内に過剰にならない方法を考えるのです。

リンでは、リンは食物が腸で消化を受け吸収され血液中に出現します。腸から吸収されない方法は?食物中のリンは、リン単独では存在せずある物質を共同でつくりあげているメンバーとして存在します。腸で消化をうけた時、リンを含む物質が吸収されないことが必要です。透析ではここで、炭酸カルシウムを用います。リンを含む物質と炭酸カルシウムが結びつくことを期待してです。事実多くの場合、その効果がでます。効果の出ない人もいます。炭酸カルシウムは食直前、食事中、食直後に用いますがそれは食事と接触している必要があるからです。食事をすれば胃液がでます。そして胃酸も出ます。胃酸はつよい酸です。炭酸カルシウムはどうなるでしょうか。炭酸カルシウムの粉末を水にとかしてみます。粉末はそのままでとけません。これに「お酢」を入れてみます。細かい「泡」が出てとけます。そうです細かい泡は炭酸ガスです。炭酸カルシウム→〔炭酸〕と〔カルシウム〕とに分かれたのです。実際胃の中でも同じようなことがおきているのでは…。このカルシウムが腸の中で、カルシウムと結びつきやすいリンを含む物質と結合するとこのものは吸収されなくなる、という具合です。

胃酸の弱い人、カルシウムと結びつきにくいかたちのリンを含む物質を多く食べた場合、或は又、炭酸カルシウムの量に比べ食べた食物の量が多すぎる時、炭酸カルシウムを飲むタイミングがズレてしまった時等では、リンは吸収されてしまうのです。透析では、リンの吸収阻害効果がでず、血液中のカルシウムの量だけが上がってしまう場合もあります。炭酸カルシウムはこのままでは腸で吸収されませんので〔炭酸〕と分かれた〔カルシウム〕がリンを含む物質と結びつくことなく吸収されてしまった結果なのです。ここで先ほどの国際シンポジウムの報告を透析の経験則(?)からながめてみましょう。

(1)カルシウムサプリメントを飲むタイミング(食事との)はどうなっているのでしょうか。最大500ミリグラムのリンとカルシウムは結合する可能云々は多分、食事をしてすぐに飲んでいるのでは…?食間に服用したらどのような結果が得られるのでしょうか。

(2)リンを含むカルシウムサプリメントを用いる場合リン酸カルシウムは適しているか。リン酸カルシウムを水にとかしてみるととけない。そこで胃酸の成分である塩酸を入れてみると(少量)とける。炭酸カルシウムと似ている。塩酸でとけたとなると、リン酸カルシウム→(リン酸)と(カルシウム)に分かれた可能性が十分。この状態で食物中のリンを含む物質とカルシウムが結びついてしまうと腸にはいった時カルシウムは吸収されるのでしょうか。

現在、透析では炭酸カルシウムでリンの吸収阻害効果が不十分の時クエン酸カルシウムを用いる場合があります。クエン酸カルシウムは水にとけるのです。水にとけるものは、腸での吸収がよいのですが一方リンの吸収阻害効果もよいのです。透析ではリンの吸収阻害にカルシウムを用いるのですが、この時、効果をあげる一つのポイントは服用するタイミングです。タイミングがくるうとリンの吸収阻害が不十分となり一方血液中のカルシウムの量が上がってしまいます。

さていよいよ、まとめていきます。カルシウムサプリメントは食間にのむ。食事と離すことが必要なのです!そうすればリンの吸収阻害もおこりません。

詳しく知りたい方は、スタッフにお尋ねください。

りゅうえい健康通信―食養生「今、流行の低インシュリン・ダイエットは糖尿病予備軍の発病を防ぐ」

「今、流行の低インシュリン・ダイエットは糖尿病予備軍の発病を防ぐ」

トの共通点はブドウ糖の血中の上昇をゆるやかにして、インシュリンが急激に大量に出てこないようにする点です。とすると、低インシュリン・ダイエットも糖尿病予備軍の発病を防ぐという当然の共通点が出てくることになります。事実、血糖値が正常化した人がいるようです。カナダからの報告では、肥満指数(BMI)25~40の人達も検討の対照に入っています。低インシュリン・ダイエットの観点からみるとBMIも減少したのでは…まだ、この点についての報告糖尿病には2つのタイプがあることはよく知られています。Ⅰ型とⅡ型とに分類されています。Ⅰ型は小さい時から糖尿病になっているタイプで、インシュリンの量が全く不足しているもの、Ⅱ型は大きくなってから発病してくるタイプでインシュリンを出す力が弱ってしまうことによるタイプです。

このⅡ型についてのカナダの大学からの報告を紹介します。

糖尿病の治療薬には①インシュリン(注射)②インシュリンの分泌量を上げる”のみ薬”

③インシュリンが働きやすいようにする”のみ薬”④腸からのブドウ糖の吸収をゆっくりとスピードを落とす”のみ薬”とがあります。このうち④の薬は、食物のうちの炭水化物(パン、うどん、ごはんなど)を分解する酵素α-グリコシダーゼの活動を抑えることにより、腸からのブドウ糖吸収をゆっくりとさせるものです。

こうするとインシュリンが一時に大量に出動する必要がなくなるので、インシュリン分泌を担当する膵臓が助かるというわけです。

さて、このα-グリコシダーゼの動きをおさえる薬(阻害剤)を血糖値が次の条件を満たす人々に約3年間のんでもらったのです。

① 食後2時間目の血糖値 140~190mg/dl(ミリグラム/デシリットル)

② 空腹時の血糖値    101~140mg/dl(ミリグラム/デシリットル)

①、②の条件にある人は勿論、糖尿病予備軍です。α-グリコシダーゼ阻害剤を飲まないグループが比較の対照となります。

結果は「糖尿病の発症が減少する」ということと「血糖値が正常に回復する」人の割合が高いということになったそうです。

現在、流行の低インシュリン・ダイエットでは同じ量であっても、パンやうどんはごはんよりも血糖の上昇が大きく、インシュリンの分泌量も多いと説明されています。

また、”ダダモ博士の血液型健康ダイエット”ではインシュリンを多く必要とする食品は太るとありました。

インシュリンの作用にはブドウ糖をカロリーに変換していく方向と、太る方向の2つの作用があるようです。

カナダの大学からの報告と低インシュリン・ダイエットはありませんが。

詳しく知りたい方は、スタッフにお尋ねください。

りゅうえい健康通信―食養生 「生活習慣病を防ぐ世界各地の食材に関する報告」

「生活習慣病を防ぐ世界各地の食材に関する報告」

“トマトの色素成分リコピンはオリーブ油と一緒に食すると、他の油と一緒に食する場合よりも吸収量が上がる” という報告がありました。

これは食品メーカーからのレポートです。“オリーブ油“と“トマト”というとイタリア料理ということになりますが、このレポートも当然、イタリア料理が意識されているのです。

リコピンは活性酸素を消す力がニンジンなどにあるβ-カロチンよりも強いので注目されています。このリコピンが何故かオリーブ油と組み合わせると腸管からの吸収が上がるのです。ビタミンA、β-カロチンなど脂溶性(脂に溶ける性質)の色素は油と一緒にとる方が吸収が良いとは前から知られていることですが、リコピンの場合、オリーブ油と他の油との比較で、オリーブ油の方が吸収が良いというのです。とすれば、これはリコピンに限らないのでは…。β-カロチンなど脂溶性色素もオリーブ油の方が吸収量が上がることが予想されます。パプリカ、ピーマン、ニンジン、カボチャ、韓国のトウガラシ(赤)、そしてほうれん草などの緑などなど、“赤黄緑色野菜の色素活用にはオリーブ油を使え”となります。

イタリア料理でオリーブ油とトマトの組み合わせの由来は不明ですが、イタリアに生きる人の生活の知恵がそこにはあるのでしょう。

レポートB:“ユリ科ネギ属の植物は心臓の働きを保つのに有益な成分を持つ”

これはU・S・Aの大学と研究機関からの報告です。レポートは心臓の働きを保つ効能と共に(1)リポ蛋白代謝(=脂質代謝)促進、(2)高血圧症の改善、(3)血栓症や酸化を防ぐ、等の効能も報告しています。(1)~(3)は下記に補足説明しておきます。

(1)リポ蛋白代謝では総コレステロールとLDL-コレステロールを下げます。

HMG‐CoA還元酸素とスクアレンエポキシダーゼ(これも酵素)の働きを抑えてリポ蛋白代謝を改善します。

HMG‐CoA還元酸素はコレステロールを作る酵素、この酵素の働きを抑えると高コレステロール血症を改善出来ます。この酵素を抑える薬はすでに用いられています。

(2)高血圧では、血圧を上げる物質を作る酵素であるアンジオテンシン変換酵素の働きを抑えて血圧を下げます。

アンジオテンシン変換酵素は、昇圧(血圧を上げる)関連物質アンジオテンシンⅠを昇圧物質アンジオテンシンⅡにかえます。アンジオテンシンⅡは血管に働き血圧を上げます。この酵素を抑える物質は既に薬として用いられています。

(3)血栓とは血管の中で血液が固まり血液の流れを妨げる栓となったものです。血栓の出来るのを防ぐにはアデノシンデアミナーゼという酵素、酸化防止ではリポキシデナーゼという酵素にそれぞれ働きかけることでその効果を発揮します。

さてここで、これだけの働きを持つユリ科ネギ属の植物の代表というと、それは“ニンニク“です。このレポートは以前からいろいろなところで言われてきたニンニクの様々な効能を整理してくれたレポートといえます。

 

オリーブ油、リコピン、ニンニクと世界の各地で民族の知恵として用いられてきた食材とその組み合わせに改めて現代の科学で分析し、理解し直してみたということになります。生活習慣病の防御につながるレポートです。

詳しく知りたい方は、スタッフにお尋ねください。