「ドライアイとω-3リノレン酸」

ドライアイ(目の乾燥)で悩まされる人はけっこう多いのです。対応策はヒアルロン酸という物質の入った点眼液などですが有効というわけにはいきません。冬の乾燥期、夏でも空調のきいた室内などでは困ります。

 

これを防ぐ方法について米国での調査がありました。マグロを週に5回以上食する人と週1回の人の比較で、週5回以上のグループの方がドライアイになる危険性(あるいは可能性)が68%少ないという報告です。では、マグロの何がこうした結果をもたらせたのでしょう。

 

油脂類の中に脂肪酸と名づけられている類のものがあります。構造は炭素(原子)が隣同志一列に並んだ構造(骨格)を持ちます。炭素の数は、16個とか18個とか20、22個などです。炭素間は結合手で結ばれていて、おおかたは一本ですが、手が二本のこともあります。一本は一重結合、二本は二重結合といい、二重結合の場合、ここには水素(原子)が入れる余地があるため不飽和の結合とよんでいます。(これに対して一本は飽和結合といいます)。

 

この不飽和のものには当然、両端があります。夫々の端には一端にカルボキシル基、他端にメチル基と名づけられている構造物が結合しています。ここで、メチル基も(カルボキシル基も)一ケの炭素をもっていますので、メチル基の炭素を1番として順次並んでいる炭素に番号をつけることができます。

 

このメチル基の炭素はω(オメガ)炭素という名がつけられています。時々、油の製品ラベルにω-6とかω-3とかという文字をみることがあります。これは、ω炭素から数えて6番目の炭素と7番目の炭素の間が二重結合であるという意味です。同様にω-3はω炭素から3番目と4番目の炭素間が二重結合ということになります。 さて、米国人はω-6(系列)の油をω-3(系列)の油の15倍摂取しているそうで、その結果、ドライアイのリスクが2.5倍上がるのだそうです。となるとω-3の油を多くとれば、ドライアイが防げるということになり、ω-3はマグロとかクルミなどに多く、サラダ油や動物の油には少ないそうで、これが、上述のマグロを多く食する人にドライアイが少ないという結果をよんでいるという結論に至るのです。

 

ところで、ひところ、エゴマの油がやせるということでブームになりました。紫蘇の油もそうですが、この油50%ほどがω-3リノレン酸で占められています。役に立つと予想しています。

詳しく知りたい方は、スタッフにお尋ねください。