フリーラジカルはとても酸化力が強く、私達の身体に傷害を与え、色々な病気を引き起こします。「ビタミンEとCはこのフリーラジカルの働きを消去する。」とは従来からよくいわれていることです。

今回はこのビタミンEを利用する力が、年令がすすむとともに(加齢)低下するというお話です。

まず”ビタミンEはフリーラジカルの働きをどのようにブロックするか”です。私達の身体の細胞は一番外側に細胞膜という膜をもちます。この膜の重要な成分として脂質があります。脂質がないと膜が成り立たないのです。さて、この膜の脂質はフリーラジカルにより酸化されやすく、酸化されると脂質ペルオキシラジカルとなります。この酸化脂質はすぐに別の脂質を酸化し、この反応が次々と起きていきます。(膜はこの脂質が二層に並んで出来上がっているので、連続して反応が起きてしまいます。(連鎖反応))

この時、膜にビタミンEがあると、ビタミンEは脂質ペルオキシラジカルと反応してビタミンEラジカルとなり、脂質ペルオキシラジカルはラジカルでなくなります。次の酸化は起こらず連鎖反応はストップとなります。ビタミンEラジカルはビタミンCが存在すれば、ビタミンCと反応し自分はラジカル状態から脱出し、再び抗酸化脂質との反応にまわっていきます。ビタミンCはビタミンCラジカルとなり代謝をうけ体外に排出されます。ビタミンEはビタミンCとの共存下で抗酸化能力を発揮するのです。以上から”ビタミンEとCは一緒に摂取しよう”ということになります。

次に”細胞膜のビタミンE活用能力は加齢により低下するか”という点です。生体内では、ビタミンEの90%以上がα-トコフェロールという形のもので、生体内で最も抗酸化力が強いといわれているものです。α-トコフェロールは血液中から細胞膜内に取り込まれ、抗酸化力を発揮すべく利用されます。赤血球膜を使って調べたところによると、高齢になると①赤血球膜内のα-トコフェロールの利用率は増すが、②膜へのα-トコフェロールの取り込み率は減少する。利用率の増加はあるものの取り込み率の減少をカバーすることはできず、膜の酸化脂質の量は増し、膜の柔軟性は低下するのだそうです。

ついでながら、糖尿病や高脂血症ではα-トコフェロールの取り込み率、利用率などは低下しているそうで、高齢でこの病気がある場合は加齢による低下と病気による低下とが重なり合う事になります。α―トコフェロールの取り込み率を上げる手段があれば、ありがたいのですが。(今の所はないそうです。)

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