現在のところ新型コロナ感染症に効果が認められた薬剤はありません。アビガンが効果的と言われていますが、病院に入院しなければ利用できません。そこで、症状が軽く自宅待機という方に当院の顧問医が強く勧めているのが葛根湯です。葛根湯は葛根や麻黄という解熱剤と桂皮や芍薬などの胃腸の機能を高める生薬で構成されています。予防には夕食後に1包(通常の1日の使用量の1/3量)の服用も勧められるとこことでした。

 

葛根湯は学会でも盛んにインフルエンザなどに効果があると発表されています。最近では金沢大学附属病院の小川恵子医師が葛根湯などの麻黄剤に利尿作用のある漢方薬を併用すると日本人に合った新型コロナ対策が可能と日本感染症学会に寄稿しています。

 

以下は日本で公表されない事実ですが、中国の厚労省にあたる保健部門は新型コロナウイルスによる肺炎から回復した5万人以上の患者の大半が中医学治療(日本でいうところの漢方薬)も受けていた報告しています。多くは玉屛風散(ぎょくへいふうさん)という漢方薬を基本にした処方とのことです。玉屛風散は消炎解熱作用のある大青葉などの生薬が配合されています。

 

また、保健部門の国家中医薬管理局も記者を前にして、西洋医学治療に中医学治療を併用すると、改善率が高まることが証明されていると述べています。公式データによると、中医学治療は7万4703人(全体の92.5%)の新型コロナ感染者の治療に用いられ、両者を併用した場合は熱や咳、倦怠感などの症状の早期改善がみられたばかりか、重症化率も死亡率も下げたとのことです。更に中国国家衛生健康委員会は、中医学治療は、患者の体質や環境条件によりそれぞれに合うように行われるとも述べていました。これは、小川医師が言うところの日本人には葛根湯に利尿作用のある漢方薬の配合が勧められるという内容と一致しいいます。利尿作用とは、咳や痰を消すことを意味しています。漢方薬には二陳湯(にちんとう)、平胃散(へいいさん)、霍香正気散(かっこうしょうきさん)があります。予防で葛根湯を利用する場合は、陳皮茶(ミカンの皮のお茶)を飲むと咳や痰を減らせます。

 

なお、葛根湯には麻黄という生薬が配合されていますので、ごくごく稀に胃のムカムカや動悸を感じる人がいます。そのような方は参蘇飲(じんそいん)が適合する場合が多いようです。葛根湯と同じ要領で利用します。どちらも薬局・薬店やネット通販で購入できます。