皆さん、お元気ですか?

自粛は心身ともに疲れますが、今しばらく我慢してください。

確かに今が感染拡大の瀬尾際です。

 

そこで、もし体調に異常を感じた場合、耐えられない状態でなければ、ご自宅で様子をみてください。特に今は花粉症も流行っていますので、それを新型コロナの感染と思い込んでしまったら、ストレスは溜まる一方です。新型コロナは鼻症状は殆ど見られませんので、ご安心ください。

 

但し、喉の違和感や発熱がある場合は新型コロナの可能性もないとはいえません。経過を観察してください。多くは問題ないはずです。これに関しては、2005年1月にブログに投稿したSARSに関する豆知識が参考になると思います。文末に記載しておきました。同じコロナウイルスなので、共通点も少なくありません。

 

それから、病院を受診する方の70~80%は自律神経の乱れから起こる症状が主訴です。異常なしという検査結果が出ると、けろっとしてしまいます。自粛も長丁場になると、ストレスも溜まります。ストレスが原因の自律神経失調症状は、頭痛やめまい、動悸、微熱、咽頭過敏、下痢、便秘、胃痛など多いようです。テレビを観たりシャワーを浴びたり軽い運動をしているうちに解消することが多いようです。それでも症状の改善が感じられない場合は、医療機関を受診してください。かかり付け医がいる方は、まずは電話で診療体制を尋ねてください。予約がとれるようでしたら、それがベストです。必ずマスクをつけて受診してください。

 

帰宅しましたら、手と顔を洗ったり嗽をしたり鼻をかいだり、目薬があれば目を洗ったりしてください。また、運動不足にならないように運動も行ってください。人けがない場所での散歩が一番ですが、気になる方はNHKのラジオ体操をお勧めします。足腰の不自由な方でも椅子に座ったまま出来る対象を紹介しています。但し、過激な運動は避けるべきです。骨折やケガをすると、病院騒ぎになります。

 

食生活は刺身などの生ものは避けるのがベストです。新鮮なものでしたら構いませんが、冷蔵庫で保管しているものは絶対安全とは言えません。食中毒を起こすと入院騒ぎになります。病院は感染リスクが高いと考えてください。賞味期限、あるいは臭い、味で安全を確かめ、不安を感じたら、加熱して食べてください。また、栄養の過不足に注意です。ビタミン不足にならないように野菜や柑橘類は必ず摂ってください。ビタミンCは粘膜の機能を強化します。

 

テレビでも3密や、細かな感染事例を挙げて注意勧告していますので、多くを語るつもりはありません。そこで、医療従事者が感染予防として日頃注意していることは爪を長く伸ばさないということです。爪の間には様々な細菌やウイルスが付着しています。手洗いでも十分洗い流せないとろこが爪の隙間なのです。爪を短く切るか、爪の隙間を歯ブラシで洗うことも推奨します。

 

SARSに関する豆知識

2002年と2003年は重症呼吸症候群(SARS)大流行の年でした。2003年には29カ国でおよそ8,000人(少なくとも)がかかり774人が死亡という報告が出ました。SARSコロナウイルスはその元祖が今なお、中国南部の野生動物市場で取り扱われる小動物から分泌物糞から検出されつづけているそうです。このSARSがなぜ大流行してしまったのかについて、上記報告書はいくつかの点をあげています。SARSは診断が難しいのですが、その理由の一つが気道(感染場所)でのウイルス量が少ないことによるそうです。多くは肺の奥、肺胞で繁殖します。

 

台湾では感染者の80%以上が院内感染であったそうで、急性病の患者と慢性病の患者、外来患者と入院患者が入りまじって病院に存在する事がSARSのような感染症の病気が効率的にあっという間に伝染してしまう原因になると指摘しています(もちろんSARSの診断に手間どることも加わります)。次にSARS流行の際には患者及び患者に近接した者の隔離が管理手段としてとられました。

 

タイでは国内での特定SARS病院として一つの病院(この病院だけ)を指定しました。指定された病院ではSARS患者受け入れ用ベッドを空けるべく多くの患者を他病院に移しましたが、この患者の多くが既にSARSウイルスを潜伏(感染)させていました。移送先の病院にSARSを広げることになりました。初期管理体制の誤りが感染を拡大した事例です。

 

台湾ではウイルスが空気伝染するという誤った情報が流れました。臨床観察では近接接触のみにより伝染(飛沫吸入があって感染する)という報告があったのにこの情報伝達は遅れました。加えてSARSが大流行している情報も広範囲には伝達されていなかったそうで伝達方法のまずさが指摘されています。初期報道の遅れと誤報により台湾ではパニックがおきたのでした。

 

SARSは呼吸器以外にも多発性神経障害を起こす(併発)ことが報告されています。SARSの徴候から約3週間後に発症しています。運動障害を中心とした抹消神経障害(筋肉、神経、それぞれ単独、或いはその両方など)をおこした例があったそうです。また、小児(4才~20才)のSARS患者では続発症無しで回復しているとの報告があります。SARSとインフルエンザとの区別症状はSARSでは「鼻汁(鼻漏)がない」「血液中の単球が少なくなっている」であるという指摘は参考になります。(以上台湾からです)

 

タイでは青果商人が感染したため、シンガポール最大の野菜卸売市場が閉鎖されました。このため地域の生鮮食品関連業者は商売が出来なくなったのです。経済活動の一領域が停止した場合の影響がどうなるかの事例です。強毒性新型インフルエンザにより流通が止まる或いは医療機関が閉鎖したらどうなるか私達は少し危機感を持たねばならぬようです。

 

カナダもSARSにやられました。カナダでは公衆衛生担当拠点が多くありましたが、これを組織的に運営する事が遅れたため隔離設備が早々と不足する状態となったそうです。隔離を必要とした患者をSARS患者との接触をたどる事で集計した結果はその地域の1%に達したとのことです。またカナダでは複数の病院施設をうけもって働く従業員はSARS流行中はどれか一つの施設で(選択して)働くことを指示されたため、収入減少ということになったそうです。これも経済活動への影響の例です。以上いくつかの事例を見たわけですがSARSは21世紀の感染性疾患のモデルであると指摘されています。社会と環境の変化、世界的な相互連絡の緊密化(他国の小動物への需要、航空機利用の旅行の一般化などなど)と大いに関連するというわけです。